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1997年06月 読書ノート最終更新日:1997/06/28
ここでは私が読んだ本についての感想を公開しています。本のジャンルは「なんでもあり」です。
短編のミステリーというのは、なかなか読み終わったときにありがちだな、と思うような物が多い。この短編でもそのような傾向はあった。しかし、ありがちなのは確かとしても、面白い発想で、楽しめたのは確かだ。しかしミステリーというものは、やっぱり悪趣味で読んでいて怖いなと感じることも多かった。「食いついた魚」は、予想していない展開でありながらもありがちな話だった、やはり奇妙な人物が現れるというのは怖い反面興味深いなと改めて感じた。このような趣味の悪い感じのミステリーを書いてみたいなと思った。しかしこの短編集のタイトルは何故、「おかしな事を聞くね」なのだろうか、この話はこの短編の中で特に面白い話だとは思えないのだが。
日付:1997/06/28
春琴抄谷崎潤一郎(新潮文庫)
最もインパクトのあった記述は言うまでもなく、佐助の目を潰すシーンだった。恐怖感があって、その後読み進めるのがしんどい面もあった。谷崎潤一郎の文章は結構こういう感じだというのは、「少年」などを少し読んで知っていたが改めて久しぶりに読むとかなり強い印象があった。美しいような印象を受ける話だけれど、決してそうではないような感じも受け続ける物語だった。幸い家には谷崎潤一郎の本がたくさんあるので、また少年など読んでみようかと思う。
日付:1997/06/27
月光学園平井和正(出版芸術社)
「悪徳学園」…ウルフガイの原点と言った感じで楽しめた。この作品で、犬神明がはっきりとグリム童話の「赤ずきん」を批判しているのが新鮮な感じだった。
「魔女の標的」…魔物の女教師と言った、いかにも怖そうな感じで、また美人教師といういかにもありがちな設定で、全くありがちな感じだったが、最後で主人公がほとんど破滅したまま終わってしまうような感じが不思議な感じがした。
「ママの性教育(セクササイズ)」…うわぁ、と言った感じだ。息子に自慰を教える美人で若い母親って、かなりやばいなぁと思いつつ。母親が言っている、正しい性教育を息子に教える意味ってのもちょっと納得できるような気がする。
「夢のふたつの顔」…平凡な日々と戦争の日々のどっちが夢かわからない。結局どういうおちが来るのかなとか思っていると、どっちも現実だったという、一人の人間にはとうてい絶えられない事実におわった所が怖い感じがした。
「赤ん暴君」…やっぱり赤ん坊は無敵、という感じを再認識させられた。あと手紙形式で最後に手紙が消滅してしまう所がトリッキーで良かった。
「美女の青い影」…古い洋館に引っ越してきた美女が、よくわからん生き物で、と言う感じの話には最初から最後までずっと神秘的な感じを受け続けた。
「転生」…本当に何気ない、平凡な感じの、状況から一気に幻想的な話に突入して、結局宇宙船にはたどり着けずに終わってしまう。宇宙船が出てこなくて、そういう宇宙船の描写がなかったのは妙にしっくりきて良かったと思う。でも最後には思いっきり愛で終わってしまうのか、という感じだった。
日付:1997/06/22
女子高校生が、いきなりやくざのボスになるという奇想天外な発想はなかなか独創的で面白かった。非常に読みやすい小説だったのは言うまでもないだろう。赤川次郎らしいユーモラスな作品で、すいすいと読み進められた。<太っちょ>という本格的なお医者さんごっこをするという親父は悪趣味ではあるがどこかにくめない感じがした。悪役の割にはお茶目な感じがしたのは僕だけだろうか。最後の泉が機関銃をぶっ放すシーンが爽快だった。
日付:1997/06/18
「弱い心」…この小説を、読みたくてこの本を借りた。マイナーな作品らしいが、楽しめた。男同士で、友人の結婚を祝いながら墜ちていく。愛情をひしひしと感じるが、どちらかというと友情についてがもっとも大きい話だと思う。
「正直な泥棒」…正直な泥棒というタイトルは何なんだろう。正直と言うのは、このようにやむを得なく頼っていって堕落していくような人なのだろうか。そういうところには大きな疑問が残る。なんだか非常に寂しい話ではあった。
「クリスマス・ツリーと結婚式」…クリスマスや結婚式と言う物、が結びついているが。なんだか叙情的だと言う作品だと言うだけでどんな話だったのかよく分からない。
「他人の妻とベッドの下の夫」…非常に面白い話だった。ベッドの下に潜って男同士で話をして、いったいどうなるのだろうかと思ったが、なんだかコミカルなお話で終わってしまうのは、面白かったけどちょっと残念。
「小英雄」…小英雄というタイトルは、主人公が幼いと言うだけであって、よくわからんタイトルではあった。しかし年上の女性が頻繁に関わってくるのはいかにもという感じだった。
「白夜」…前読んだから読み飛ばした。
「ネートチカ・ネズワーノワ」…ネートチカと言う主人公の話がどんどん進んで行くが、一生が描かれるのかと思うと、そうではなく図書館にある手紙の件でいろいろともめるという結末で終わってしまう。何故か最後には、父のギターやネートチカ自身の歌の話はあまり関わってきていないのが寂しかった。
日付:1997/06/14
惑星カレスの魔女ジェイムズ・H・シュミッツ(創元SF文庫)
カバーイラストが見たことある絵だな、と思って買った本だ。ちなみに、カバーイラストは宮崎駿。読んでみた感想としては、最初に出てくる3人の魔女の内、中盤に登場するのはゴスだけだったので、なんだか寂しいような気がした。しかし、3人の魔女達と冒険していたらパウサート船長は、ただのハーレム状態になるだけのような気がしたので、その方が妥当だと思った。それにしても、どうして最初に魔女が3人出てくる必要があったのかが、読み終わった今でもわからない。マリーンは終盤にさしかかっても再登場しないではないか。
しかし、初め読み始めた頃はユーモアたっぷりのお気楽な小説かと思っていたら、ヌーリス虫との戦いなどの壮大な話になって行ったので、不思議な感じがした。今思うと、最初のコミカルな感じは読み始め易くする為だったのだろうかと思う。
日付:1997/06/04
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